ASD夫。野菜室で溶けたブルーシール

旅行と野球が共通の趣味の、還暦間近50代夫婦です。ASD特性のある夫と二人暮らし、アラ還主婦のmalamaです。→詳しい自己紹介はこちら

先日、私達夫婦と娘夫婦、婿のご両親と沖縄旅行に出かけました。
娘たちが結婚したときに話していた「いつかみんなで旅行に行こうね」が、ようやく叶った旅でした。

滞在先はキッチンや大きな冷蔵庫が備え付けられたコンドミニアムタイプ。
夕食は皆で外食。支払いを巡りこちらで、いえ、うちがと両家で繰り返した後、
それをみていた娘夫婦が食事のお礼にとブルーシールのアイスを買ってくれました。

お風呂上がりのアイスが、なんだか柔らかい


夫がアイスを受け取り、まとめて冷蔵庫へ。
お風呂上がりに食べよう!とそれぞれお風呂を済ませてリビングに戻り袋からアイスを取り出してみると、なんだか柔らかい。種類によっては溶けちゃってる。
みんなは、あれ?どうして?

私はピンときました。
「アイスをしまったのは夫だ」


急いでキッチンで冷蔵庫を確認すると夫は3段式の真ん中の引き出しにアイスを入れていました。
その冷蔵庫の真ん中の段は野菜室だったのです。冷凍庫は一番下の段。
原因がわかりました。我が家の冷蔵庫は一番下が野菜室で中央に冷凍庫があります。
思い込みが先行し確認することがどうしても抜ける夫です。

謝ったのは、なぜか私だった

malama
malama

ごめんね、野菜室に入れちゃってたみたい

自然にそう言ったのは私でした。

夫
夫

だって、そんなこと、わからなかったよ

当の夫は、納得できないような表情で固まっている。

今回は娘夫婦だけでなく、娘婿のご両親も一緒です。
私達だけなら「またやった」だけど今回はそうはいかない。
夫の失敗なのに、私が悪いことをしたような気持ちになります


そういう時は、まず「ごめんね」っていうんだよ!と叫びたいところですが場の雰囲気を壊さないよう
「せっかく買ってくれたし楽しみにしてたのに、悪いことしちゃったね」繰り返す私。

やらかすことは誰にでもあるけれど、夫は挽回する術を持ち合わせていない。
こんな時はせめて「今から買ってくるよ」とでも言えばいいのに。
自分の行動が巻き起こしたことでも、まず自分の言い訳が先に立つ。
そして、この場を取り繕っていたのは私。

malama
malama

悪気がないのは分かってる。でも、ひと言「ごめん」がなぜ出ないんだろう

AIちゃん
AIちゃん

「とりあえず謝る」は、事実ではなく相手の気持ちに合わせる行動なんです

malama
malama

あ。筋が通らないから、できないのか

AIちゃんに聞いてみた

日本語の「ごめんね」には2つの役割があります。ひとつは自分に非があると認めること。もうひとつは相手の気持ちをまず収めること。「とりあえず謝る」は後者で、事実の正しさとは切り離して使われます。

ASDの特性を説明する理論のひとつに「共感−システム化理論」があります。ものごとを規則性にあてはめて理解する傾向(システム化)が強い、という考え方です。この見方に立つと「自分は知らなかった(事実)のに謝るのは筋が通らない」となるのは、むしろ一貫した反応ということになります。

「だって、そんなこと、わからなかったよ」は、開き直りではなく事実の報告なのかもしれません。悪いと思っていないのではなく、「事実として非がない」と「場の空気を収める」が、同じ引き出しに入っていない。

⚠️この理論が決定版というわけではなく、ASDを説明する理論は複数あります。ただしこうした理論では、ASD特性は障害ではなく、長所と短所を含む「認知スタイル」として捉えられるようになってきているとされています。(藤岡徹「自閉スペクトラム症の認知機能―ASD特性を説明する理論にそって―」LD研究 2017)

「ごめん」が先に言えない話は、こちらにも書いています。
→ ASD夫との生活。「ごめん」が先に言えない。

じゃあ仕方ないから今夜は寝ましょう、と誰かが言い出し解散して部屋へ。

翌朝の朝食は、もちろんアイスになりました。
それも、もちろん私が正しく冷凍庫に入れ直したんです。

ちゃんと固まったアイスを食べながら考えていたのは、
次のやらかしを、どうやったら防げるんだろう、ということでした。

防げるものなら防ぎたい。
でも冷蔵庫の段が家と逆だなんて、誰が予測できる?

旅は、まだ初日でした。

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