自発性がない
夫は典型的な受動型ASDに当てはまります。何かを新たに始めることは皆無だけれど、私が誘ったり提案することには抵抗なく乗っかってきます。平日の出勤はルーチン。決まった時間に出かけ、だいたい同じ時間に帰宅。寄り道することもないみたい。
そして週末の予定は全て私任せです。今まで「あそこに食べに行ってみようか」「新しく出来たあそこを見に行ってみようか」と言いだした事は悲しいかな、一度もありません。休日に黙ってみていると、夫の担当のゴミ出しのルーチンをこなした後は、のんびりテレビを見て、出された食事を感想も文句も言わず食べていきます。
これって地味に疲れます。全て、私が考える。何が必要で、何をどこに買い物に行く、何を食べるのか。夫は自発性が皆無なのです。頼んだ家事は嫌がらずにやってくれるし、行こうと言えば喜んで一緒に行くのですが、夫にしてみれば、この自発性の無さが、なぜ私を疲れさせるのか理解できないようです。

- 受動型ASDは、他者から求められたことには応じられても、自ら動き出す「内発的動機づけ」が弱い特性を持つ
- 「やりたいことがない」のではなく「何をすべきか・どう始めればいいか」がイメージしにくいため、自発的な行動が起きにくい
- ルーティン(決まった行動)は得意でも、新しい状況や選択肢を自ら作り出すことは脳への負荷が大きい
- 悪意や怠慢ではなく、ASDの神経特性によるもの。パートナーを疲れさせていることにも本人は気づきにくい
手を出さない努力をする
この自発性の無さがどうにかならないかを何年か、試行錯誤してみました。「週末はどうしようか、計画立ててみて」「そろそろ新しい洋服を買いたいな」「新しい家電が話題になっているね」とあの手この手をやってみましたが、「そうだね」と返事はするものの全て空振りに終わりました。
そして気がつきました。自発性って促して芽生えることでもなく返って、手を出せば手を出すほど何もしなくなることに。
「もう、ほっておこう。私は私」
私は必要以上に夫の世話をしない努力をすることにしました。自分の都合を優先するようにしたのです。買い物の荷物を持って欲しければ一緒に行き荷物を持ってもらう。遠出をする買い物をしたい時は運転手になってもらう、そう割り切っていこう、と。
気持ちが荒んでいる時は「夫が私の思いを受け止めないなら、私も夫の気持ちを考えてあげる必要はない」とも思うこともあります。
期待をすると疲れることも知りました。夫が受動型アスペルガーの特性があった事を知った事が、自分を納得させる材料にもなりました。少し距離をとって行くのもこれからも、この夫と生活していくコツなんだと今は思っています。
- カサンドラ症候群とは、ASDパートナーとの生活で共感が得られず、精神的に消耗していく状態のこと
- 距離をとることは「逃げ」でも「諦め」でもなく、自分の心を守るためのセルフケア
- 期待値を下げると、裏切られる回数が減り、怒りや悲しみが少なくなる
- 相手を変えようとするエネルギーを、自分の楽しみや充実に使い直すことが回復への近道
- 「受容」は「我慢」とは違う。相手の特性を理解した上で、自分なりのルールで付き合っていくこと
ここまで読んで下さりありがとうございました。また綴っていきます。malama
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